イギリスでの展示会に参加して、およそ2週間が経ちました。
これまでの活動を通じて、最後に経験したこと、感じたことなどをまとめておきます。
イギリス展示を志したきっかけ
何回かお話してきたことの繰り返しではありますが、私は高校生の頃「グロスター大聖堂」を見てから、ゴシック建築の世界に引き込まれました。ゴシック建築に興味を持つようになったきっかけは、大ヒット映画『ハリーポッター』の影響です。
ゴシック建築発祥の地はフランスですが、イギリス以外のゴシック建築は実際に見たことがなく、ハリーポッターの撮影に使われた建築はイギリスのものが多かったことから、切り絵のテーマをイギリスのゴシック建築に絞って活動してきました。
「この切り絵を本場イギリスの人が見たらどう感じてくれるだろうか?」
こういった疑問の答えを知りたいと思い、2017年初頭からイギリスでのアート展に参加するという目標に向けて活動。運よくイギリス、ロンドン一等地のアートギャラリーでの展示会に参加させて頂くこととなりました。
実際に展示会に参加して感じたこと
切り絵はヨーロッパでは珍しいものらしく、主催者の方から非常に興味を持って頂けました。
また細部まで覗き込むようにして見て下さる方も多く、作り手としては非常に嬉しく思いました。「見る側がどういった反応を示すか」というのを見るのは、作り手として非常に楽しいです。
今後の活動の主軸を海外に移すか?
さて、これまで「イギリスでの展示」というのを一つの目標として活動してきましたが、今後の活動は特別にイギリスを主眼を置くということもなく、日本で活動していく予定です。
確かに、自分の作品を日本の公募展などで表現するようになってから、「海外展示」というのは一つの目標でした。これまでは海外での展示に非常に憧れており、正直「なんか『海外展示』って経歴に書けたらすごそう」という思いがありました。
しかし実際に海外展示を経験してみて「自らの活動の場所にこだわりを持つ必要はない」と感じたため、今後の活動は場所にこだわらず続けていこうと思います。
海外展示にこだわる必要がなくなった理由
「自らの活動の場所にこだわりを持つ必要はない」と思った一番の理由は、日本にも私の作品を見てくれる人、素敵だと言ってくれる人がたくさんいたことに気づいたからです。
私自身が飽きやすい性格で、同じ趣味を何年にも亘って続けられたことがありません。切り絵は既に5年以上続けているので、例外中の例外。ここまで切り絵を続けられている最大の理由は、人に見てもらって「すごい!」「素敵!」と言ってもらえることが嬉しい、楽しいから。これは非常に大きいです。
また、ゴシック建築という自分の好きなものを、好きになってくれる人と共有できることが楽しい。
すなわち、自分が切り絵を続けられている最大の理由は、見てくれる人がいるから。そして「見てくれる人」というのはイギリスだけでなく、日本にたくさんいることを再認識しました。
個展開催でたくさんの来場者
日本でも私の切り絵に興味を持ってくれる人はたくさんいる。それを実感したのはイギリス展示1カ月前に開催した東京での個展です。
私のようなセミプロ? 未満のレベルの切り絵でありながら、なんと大勢の方が見に来てくださいました。中には遠方からお越し下さったかたもおり、非常に楽しい時間を過ごさせて頂きました。
「ゴシック建築と切り絵ってすごく合いますね」
「建築独特の細かい模様が紙面に表現されていて面白い」
ゴシック建築と切り絵のコラボレーションを実際に見て、私の作るもの、好きなものを同じように好きだと言ってくださる方の存在がいかに大きいかということ実感しました。
場所にこだわらなくていい
日本で展示するか、海外で展示するか。今回のイギリス展示を終えて、見てくれる人がいれば、場所にこだわる必要はないと気づかされました。活動を続ける中で、「自分の好きなものを表現し続けていれば、どこで活動していても共感してくれる人はいる!」という一番大事な事実に気づきました。
そういった意味で、初めての海外展示は非常に大きな経験となりました。
今後の活動予定
年内は11月11日、東京ビッグサイトで「デザインフェスタ Vol.46」に出展します。それが年内最後の活動です。
来年の活動内容は未定で、17年12月〜18年1月の間に今後の行動計画を綿密に立てようと考えています。
現時点で確定している目標の一つは「発信力を高める」。
これはTwitterやウェブサイトなど、ネットを通じてより多くの方に「ゴシック建築切り絵」を知ってもらうための手段として考えています。実際にウェブサイトから私のことを知って下さる方もいるようなので、真面目に運営すればかなりパワーになる潜在力を秘めていると思います。
Twitterは今まで通り、作品告知、日常、会話の手段として使用する予定です。
以上、今後とも建築切り絵、黒沼弥生をよろしくお願い致します。
では、そんな感じで!
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