目次
プロフェッショナルの定義
- プロフェッショナルとは、お客さんのために活動すること
- アマチュアとは、自分のために活動すること
プロのアーティストとは?
プロのアーティストとは何か?
2018年の活動を再開するにあたり、自分はこれからどう活動をしたいか?を熟考しました。
[関連記事]>>>「切り絵はもういいや…」どん底から始まった2018年と再生活動再開時に、明確に意識の変化がありました。
それは「今まで自分のやりたいことをやってきたけど、今度は人に面白いと思ってもらえるものを作りたい」ということ。
これは自分の中にあった「プロフェッショナルの定義」に近い。
- プロフェッショナルとは、お客さんのために活動すること
- アマチュアとは、自分のために活動すること
これが僕の考えるプロの定義です。
一般的に音楽、芸術などのアーティストがプロとみなされるには、「それを本業とし、生活していけるか」が基準になっています (※ 諸説あり)。
つまりアート活動でお金をもらい、それで生活できるかが目安のようです。
確かにそれも一つの基準でしょう。けれど僕の考えは少し異なります。
プロの作家はサービス業
ITマーケッター、永江一石氏のブログにあった言葉が頭に残っています。
何回も書いたけど、プロとアマの視点は明確に違う。趣味で小説書くのと、プロとしてこれで食っていこうというのは真逆なのである。プロは顧客のために頑張り、アマチュアは自分の満足のために頑張る。プロ野球選手はファンに豪快なホームランを求められ、応えられる選手が高年俸をもらうが負ければボロカスだ。高校野球は負けても「よく頑張った」でしょ。
たまに自分が好きなことをやって、それがファンに受け入れられてという人もいるが、ごく稀だ。実際には大ヒットする映画も音楽も小説も、すべて受け取り側の反応を考えて制作されている。小説家も同じで、たぶんヒットする作品を書ける人は、自分の作品を多くの人に読んでもらい、「素晴らしかった」「感動した」ということに快楽を覚える。いい方が変かもしれないが、サービス業だ。創作することのみに喜びを感じるタイプはプロには向いてない。
[引用]>>>Ladnerblue | はてな匿名ダイアリーのコメントに物凄い顧客視点を見た
「お金を稼ぐ」はスタートか、ゴールか
「本業として生活できるかが基準」という考えもあると述べました。中には「生活できなければ、プロとは呼べない」と思われる方もいるでしょう。
僕も「プロとは何か?」を考える上で悩みました。そして最終的にお金は結果の一つであり、お金より先にお客さんを満足させることがスタートであるという結論になりました。
世界は資本主義で回っているので、労働の対価 (賃金) や経済力は超重要です。これは確かで、将来的にはマネタイズ (収益化) も考慮する必要性があるでしょう。
でも、そもそもお客さんがアートに価値を見出さなければ、お金を払おうという気にならないというのが僕の考えです。よって、プロのアーティストになるには、
- まずお客さんが満足してくれる作品を作ったり、活動をする
- 気に入ってくれたら、お客さんが作品やグッズを買ってくれる
- 結果としてお金が入ってくる
- 1に戻る
というサイクルを回す必要があります。
「生活できる」はサイクルが大きくなった結果の一つで、まずは「お客さんのための活動か」を意識することが重要だと思っています。
第一線のプロフェッショナルの言葉
実際に第一線で活躍されている方のインタビューを読むと、「人のための活動」を意識されていることに気づきます。
例えば『ラブひな』や『ネギま!』で著名な漫画家、赤松健氏のインタビューでは
赤松 他人が面白いと思うことをやりたいです。
[引用]>>>teruyastarはかく語りき | 「自分が面白いと思うこと」をやるべきか?「他人が面白いと思うこと」をやるべきか?
と明言しております。
誰もが知るスタジオジブリ、宮崎駿氏は
「人に楽しんでもらいたいという意識なんだよ、動機はね。なぜ楽しんでもらいたいかといったら、楽しんでもらえたら、自分の存在が許されるんではないかっていう、無用なものではなくてというふうな抑圧が自分の中にあるから。…それは、幼児期に形成された物が何かあるんだろうと思うんだけど。それを別にほじくりたいとは思わない。僕はとにかく人に楽しんでもらうことが好きですよ」。
[引用]>>>プロフェッショナル仕事の流儀 | 宮崎駿のすべて (強調部は当ページによるもの)
「人を楽しませたい。楽しんでもらったら、自分の存在が許される」
これはたくさんの名作を生み出してきた人の重い言葉です。
最近noteに投稿されていた洞内広樹氏の『プロフェッショナルとは、「お客さんの方が楽しい」ことである。』も自分にとって非常に納得できる内容でした。
“舞台を見たい人より出たい人の方が多い”といわれる
昨今の状況から、逆説的に導き出された答えではある。
アマチュアとプロフェッショナルの線引き…
もといもうちょっとズームしてみると、
ハイアマチュア(≒セミプロ)とプロフェッショナルの線引き、は、
「つくってる自分がいちばん楽しい」
と
「お客さんの方が楽しい」
のあいだにある、という考えに落ち着いた。
[引用]>>>note | プロフェッショナルとは、「お客さんの方が楽しい」ことである。
自分が楽しいものを作る派
「人が楽しいものを作る派」とは逆に「自分が楽しいものを作る派」もいらっしゃいます。
AKB48の仕掛け人、秋元康氏はこう述べています。
「大衆が求めていることは何だろう」と必死に考え、それを作ってきました。でも、いまは違う。「自分は大衆の一人だ。だから自分が楽しくなきゃダメなんだ」と思っています。
[引用]>>>秋元康×田原総一郎 (2013), 『AKB48の戦略! 秋元康の仕事術』(アスコム)
こういった考えの方もいらっしゃいますし、考え方は人それぞれで良いと思います。
ただ、その秋元氏も40歳までは「大衆が求めているものを作る」という視点で制作していた点はポイントだと思います。
【お客さんが楽しい > 自分が楽しい】という ”プロ意識”
プロとは何か?
- 生活できる収入を得ている
- 名声がある
- 著名である
- 本を出版している
…プロの指標はいくつか考えつき、またプロの中でもレベル差はあるでしょう。
ただ今後の僕の活動ではシンプルに考え、【お客さんが楽しい > 自分が楽しい】を目指そうと思います。
難しいですね…頑張ります。
自分がプロだと思ったらプロ
その稼業で成功しなくても、人に認められなくてもプロだと思ったらプロだとおもう
おっしゃるとおり、いろいろな解釈が可能だと思います。
自分の活動に自信を持つことは大事かもしれません。