アート活動を3ヶ月中止し、11月から2月までずっと簿記会計の勉強をしていました。
僕が2019年に達成したいと思った目標は3つで、
- アート
- 健康
- 勉強
です。このうち勉強の中に「会計学」が入っていましたが、2019年2月の簿記2級に無事合格し、課題クリアとなりました。
目次
なぜ会計の勉強をしようと思ったか?
そもそも会計を勉強し始めた理由はいくつかあります。
そのうちの一つは「アート活動 (クリエイター) は小さな会社の社長 (経営者) のようなもの。経営に必要な知識はいずれ勉強することになるだろう」というのが僕の考えとしてありました。
では、経営者に必要な能力とは何でしょうか?
- リーダーシップ
- 先見性
- 行動力
- etc…
もちろんたくさんありますが、その中の一つが「会計」です。
なぜこのように考えたかというと、僕が尊敬する経営者の方々、具体的には森岡毅氏、松本晃氏、稲盛和夫氏が「会計は大事」と言っているからです。
特にこのうち松本晃さんと稲盛和夫さんは自著やインタビューにおいて「会計が大事」とはっきり述べています。
[参考リンク]>>>PRESIDENT | カルビー会長が説く今すぐ学ぶべき3分野 [参考リンク]>>>稲盛和夫 Officia Site | 稲盛会計学 7つの基本原則森岡毅さんの書籍では、USJでハリーポッターのブースを作るため、お金をいかに工面するか? として財務のお話がよく出ます。
厳密には会計と財務は全く別物ですが、「お金は大切」という点では同じと考えました。
特に強く「会計を勉強したい!」と思ったきっかけは、稲盛和夫さんの『稲盛和夫の実学』との出会いにあります。
稲盛和夫さんの経験を通じ、「経営においていかに会計が大事か」というお話が胸に響き、「僕も勉強しよう」と思いました。
なぜ経営では会計が大切か?
企業活動では、数字に基づく根拠が判断のベースとなります。
特に経営者の場合、会社の方針を決定するとき、必ず数字による根拠が必要です。
会計の概要をつかんでおくと、企業の売り上げや利益といった数字ベースでの考え方ができるようになります。
アーティストは経営者か?
アーティストを含むクリエイターは、創作活動がメインとなります。しかし活動の内容をみてみると、
- 企画
- 制作
- 発表
- 営業
- 宣伝・広報
- 展示会運営
- etc…
など、実に多くの作業が必要です。これはまさに小さな会社の経営者に近いと言っても過言ではありません。
また創作活動を通じていくらの売り上げが見込まれ、利益を何%確保すれば安定して活動を続けられるのか? その根拠はどこにあるか? を見極める必要があります。
そこで、いずれは会計の知識が必要になるときが来るだろうと考えました。
もちろん、僕が今回取得した簿記2級程度の知識では、発揮できる能力はたかが知れています。
それでも「なんとなく決算書の読み方がわかる」「利益を確保した値段設定ができる」というスタートラインに立てた感覚は、今後の活動において役立つと考えています。
時間はかかるが、勉強するということ
結局、簿記会計の知識を得るために3ヶ月も使ってしまいました。
正直、勉強時間を作品の制作に当てていれば、もっと作品を作れるし、広報活動もできたでしょう。
それでも時間を犠牲にして得た知識は、将来的に役立つと信じています。
それにしても、勉強とクリエイター活動の時間の配分がいまだにつかめません。これは今後も課題となっています…。
簿記会計を勉強した理由と、できるようになったこと
「会計が大切」と述べる稲盛和夫さんは、京セラ、日本電電 (現KDDI) の立ち上げや、経営破綻したJALの再生を達成しています。
特に経営破綻後のJALでは、数字に基づいた判断を行うため、抜本的な改革をしたことは有名です。
――稲盛さんも、JALの採算表にしっかり目を通されていたんですか?
もちろんです。稲盛さんは、数値表を一目見るとね、たぶん画像処理みたいなもんだと思うんですが、おかしなところがパッと分かるみたいです。あるとき、会議で採算表を眺めながら「水道代が上がっているのはなぜか」と質問されたことがありました。現場で調べてみると、ある施設の水道管が壊れていたことが分かったんです。こんな調子で、交通費や消耗品費などが「なぜ増えたのか、または減ったのか」をきっちり確かめるんです。数字の増減には必ず理由がありますから。
DIAMOND ONLINE | JAL再建、稲盛氏側近が語る「企業再生の成功に必要不可欠なもの」
まずは基本的な勉強をしようと、簿記会計 (いわゆる簿記) から入りました。
会計の勉強として、簿記を選んだ理由
日本で最年少上場した村上太一さん (株式会社リブセンス, 代表取締役社長) は、早稲田大学在学中に簿記2級を取得し、リブセンスの立ち上げ時にはご自身で会計処理をしていたそうです。
この話を読んで、まずは簿記2級が目指すべき適当なレベルだろうと考えました。
簿記2級を取得したメリット
一番のメリットは「初学者向けの簡単な会計の本が理解できる」ことです。
実は簿記を勉強するより前に、会計に興味を持って、本を読んで勉強しようと思った時期がありました。
そこで初心者向けと言われている本の中から、何冊か読みました。
『出世したけりゃ 会計・財務は一緒に学べ! (光文社新書) 西山 茂』
『ざっくり分かるファイナンス~経営センスを磨くための財務~ (光文社新書)
石野 雄一』
ところがこれらの本を読んでも、会計について理解が深まることはありませんでした。
なぜなら基本単語の意味を知らないので、内容を理解できなかったからです。
- 貸方、借方
- 売掛金、買掛金
- 貸借対照表、損益計算書
- 損益分岐点
- etc…
など、これらは会計で基本となる単語です。しかし言葉の意味を理解していないと、初心者向けの会計本すら理解できないと気づきました。
そこで単語の意味を理解し、全体像を把握するために簿記2級という資格試験を活用しようと思いました。
簿記2級を会計勉強の指標とした理由
先に述べた村上太一さんが大学在学中に取得していたことと、簿記2級は一般的な株式会社の会計について学べるからです。
簿記3級は個人事業者向けの比較的簡単な内容です。僕が主に理解したかったのは2級の内容だったので、3級は受験していません。
もちろん簿記2級を取得しても、それは会計学の初歩の初歩に過ぎません。
しかし知識として知っておくと、簡単な会計学の本を読めたり、企業の決算書を少し理解できるようになるため、役立つことが多いです。
ちなみに1級はさらに高度な簿記会計知識が問われるため、会計士などの士業を目指す方以外は不向きと言われています。独学で勉強するには時間もお金もかかりすぎるからです。
僕は会計士になりたいわけではないので、1級取得を目指すことはないと思います。
今後のアート活動に会計知識を活かすため
そんなわけで、3ヶ月という長い時間を使って勉強した簿記会計ですが、さっそく作品の値段設定や、利益率などの目標設定において活用しています。
この記事を読んで、少しでも興味がわいた方は勉強しておいて損はない知識だと思います。
勉強法については、以下の記事をご参照ください。
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