先日、お休みを利用してイギリスに行きました。いま制作中の切り絵作品の資料集めなどをしてきました。
実はイギリスに行くのは今回で4回目なのですが、行くたびに日本との文化の違いが見つかります。
今回見つけた違いは「ありがとう」という言葉の遣い方です。
「ありがとう」をカジュアルに遣うイギリス人
今回発見した一番大きな文化的な違いは「ありがとう」をいう頻度の多さです。
イギリス人に道を譲ったり、席を空けるとみんな「Sorry (ごめんなさい)」ではなく、「Thank you (ありがとう)」と言ってくれました。これは言われた側としてとても気持ちがいいものです。
しかし、日本にいるときの僕は普段の生活の中でなかなか「ありがとう」を遣っていません。なぜでしょうか?
僕が日本でよく遣う言葉は「すみません」です。
よくよく考えてみると、日本で生活している僕は、公共の場で何か譲ってもらったり、受けた恩に対して一番カジュアルに遣っている言葉は「すいません」でした。
みなさんはいかがでしょうか?
もちろん「ありがとうございます」を遣うこともあります。でも実際に声に出してみると、「ありがとうございます (10文字)」より「すみません (5文字)」の方が、短い言葉で感謝を伝えやすいと気づきます。
そのため、公共の場で感謝を伝えるとき、僕はついつい「すいません」と言ってしまいます。
それに対して英語では、「Sorry (すみません)」も「Thank you (ありがとう)」も発音のしやすさはほぼ一緒。「ありがとう」はカジュアルに遣いやすい (発音しやすい) ワードなのです。
日本語において「ありがとう」は、主に下の立場の人に遣う言葉で、見ず知らずの人には「ありがとうございます」と言うのが一般的でしょう。
しかし、その都度「ありがとうございます」と言おうとすると、なんだか長くて言いづらいので、一瞬で感謝を伝えるために「すみません」を多用していました。
コミュニケーション (伝達) の速度
今回の気づきを経て、英語という言語はとてもスピードが速い言語だと感じました。
スポーツの世界では指示を出すときに「旋回しろ」ではなく、「ターン!」ということからも、英語のスピード感を実感します (この例はどこかの記事で見たのですが、出典を忘れてしまいました…) 。
もちろん、英語が良くて日本語がダメということではありません。
あくまで文化的な違いの話で、奥行きのある表現など、日本語の方が優れている部分も多々あります。
しかしスピードでは、どうしても英語の方が優っていると思えてしまいます。
人に積極的に「ありがとう」を言う文化
歩道で道を譲ってもらったり、店員さんに気持ちの良い接客をしてもらったとき、「Sorry (すみません)」より「ありがとう (Thank you)」と伝える文化はなんだかいいなと感じました。
僕も日頃から、できる限り「すみません」ではなく「ありがとうございます」と伝えたいと思いました。
でも僕は滑舌が良くないので…けっこう難しいかもしれません。頑張ります。
おまけ
「英語はスピード」というお話をしましたが、イギリスではかなり危ない信号無視や、荒い運転をよく見かけました。
日本人と比べてせっかちな方が多い印象。…これも文化的な違いでしょうか?
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