【デザフェス】黒沼弥生のブース作り | コンセプトと目的




デザインフェスタVol. 48、お疲れ様でした!

当ブースへお越し下さった皆様のおかげで、今回も楽しく閉場できました。心より感謝申し上げます。

さて、2018年の活動もこれでひと段落。

今年の反省も含め、デザフェスまでに考えたことや実践したことを、一通りまとめておきます。

コンセプトの作り方

コンセプトとは?

コンセプトは、辞書的な意味だと次のようになります。

1 概念。観念。
2 創造された作品や商品の全体につらぬかれた、骨格となる発想や観点。

[引用] コトバンク | コンセプトとは

ものづくりの現場では、主に2の「全体をつらぬく骨格、発想」の意味になります。

さらにわかりやすくすると、ものづくりのコンセプトは

  1. 何をしたいか? (ビジョンの集合体)
  2. 何を用いるのか? (アイテムの集合体)
  3. 20文字以内の母国語の文字 (伝わりやすさ)

の3つで構成されます。

これは任天堂Wiiを生み出した玉樹真一郎さんの『コンセプトのつくりかた (ダイヤモンド社)』における表現です。

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この本は本当に面白くて役立つので、ものづくりに関わる人は読むべきだと思います。

この考えをベースに、2018年はアーティストとしての方針を言葉にするから、始まりました。

詳しくは下のリンクから関連記事を読めます。

[関連記事]>>>「切り絵はもういいや…」どん底から始まった2018年と再生

アーティスト活動のコンセプト

アーティスト活動を考える中で、まずは

  • これまでやってきたこと
  • その中で楽しかったこと
  • 切り絵の魅力とは
  • 自分の好きなこと・もの
  • 自分の価値観で譲れないもの

を整理していきました。

ときには人に相談しながら。

ときには自分自身と向き合って。

頭の中でフワフワしていた「なんとなく」の気持ちを、自分の言葉で表現していきます。

そして出来上がったのは、【シンプルに視て、シャープにする】というコンセプトです。これが2018年の活動指針となりました。

まだ荒削りなので、これからさらに洗練していきたいと思っています。

今回は長くなってしまうのであまり深くは述べませんが、いずれは言葉にまとめて記事にしたいと思っています。

【デザフェス】ブースのコンセプト

booth

で、2018年の一番大きなイベントがデザインフェスタ Vol. 48です。

デザインフェスタ (通称、デザフェス) は表現の場づくりが必要です。ここでまた、コンセプトが大切になります。

  1. 何をしたいか? (ビジョンの集合体)
  2. 何を用いるのか? (アイテムの集合体)
  3. 20文字以内の母国語の文字 (伝わりやすさ)

過去記事「【プロのアーティストになりたい】プロとは何か? を考える」でも述べましたが、僕の中で「プロ」とは

  • プロフェッショナルとは、お客さんのために活動すること
  • アマチュアとは、自分のために活動すること

という定義があります。

これを踏まえて、最初に「デザフェスでサポーターさん (お客さん) が楽しんでくれるブースって何だろう?」を考えました。

そして最終的にできあがったコンセプトは、【「珍しいものを見れた!」という体験の提供】です。

  • デザフェスにくる人は、何を求めているのか?
  • そもそもデザフェスって、どういう場なんだろう?
  • 僕が提供できるものは、何だろう?

をひたすら考えていました。

最終的に行き着いた結論は、「僕からお客さんに提供できるのは、『建築切り絵という珍しいものを見た、という体験だ!』」となりました。

これがデザフェスにおける活動コンセプトです。

コンセプトが必要な理由

コンセプトは僕にとって【判断軸】です。

ブース作りや作品づくりにおいて、

  • A案とB案、どちらかしか採用できない
  • ブース作りで、良い案が浮かばない…
  • あれ、自分は何を作ろうとしてたっけ?

と迷うときがきます。

そのとき「【「珍しいものを見れた!」という体験の提供】を達成するのに、近い案はどっちだ?」を考えました。

「自分がサポーターさん (お客さん) だとしたら、【珍しい体験】ってどんなものだろう?」を想像します。

「自分が今作っているのは、何だっけ?」と迷ったら、【珍しい体験】に立ち返ります。

コンセプトとは判断軸であり、考え方の地図のようなものです。

迷ったとき、決断をする基準になるものです。

もちろん、コンセプト自体が間違っていることに気づくときもあります。

でも、そのときはもう一度コンセプトづくりに戻れば良いと思っています。

地図を持たずに迷う方が、あとで大変な思いをするからです。

デザフェスの目的

コンセプトと同じぐらい大切にしたのが【目的】です。

目的とは、辞書的な意味で

  1. 実現しよう、到達しようとして目指す事柄。
  2. 〘哲〙 行為において目指すもの。
[引用] コトバンク | 目的とは

とありますが、わかりやすく言うと【ゴール】です。

ビジネスでも戦争でも、売り上げや利益、土地などの最終的なゴールがあります。その考えをアートに応用しました。

目的 (ゴール) を決めるには、3つの条件が必要です。

  1. ギリギリ実現できそう
  2. シンプルで、わかりやすい
  3. (魅力的かどうか)

3を (かっこ) にした理由は、3つ目が必要な理由が「チームの指揮を高めるため」なので、個人活動ではあまり必要ないと思ったからです。

今回は詳しく書きませんが、ビジネスの戦略を簡単に学ぶには、USJでハリーポッターブースを大成功させた森岡毅さんの『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』が圧倒的にオススメです。

今回僕が立てたデザフェスの目的は、【600人が来場するブースを作る】です。

正直、600人の根拠は、ほとんど当てずっぽうです笑。

一応インターネットには「1%の法則」というものがあって、これは「掲示板を100人が見ていると仮定すると、書き込むのはそのうち1人。つまり、行動を起こすのは1%だけである」という原則です。

デザフェスの来場者数はだいたい6万人と言われています。なので、6万人×1%=600人と考えました。

わかりやすくすると、「100人に1人が興味を持って、立ち寄ってくれるブースを作る」です。

ちなみに、当ブースの最終来場者数は700人だったので、見事目的達成となりました。

お立ち寄りいただきましたみなさま、本当にありがとうございました!

まとめ

以上、今回のデザフェス Vol. 48のコンセプトと目的をまとめます。

デザフェス Vol. 48では

  • 【「珍しいものを見れた!」という体験の提供】がコンセプトで、
  • 【600人が来場するブースを作る】が目的

となりました。

「コンセプト → 目的」と考えることで、自分がやらなければいけないことがはっきりしてきます

コンセプトと目的を達成するための施策については、また別の機会にまとめようと思います。

では。



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