去年お世話になった2人のお兄さんがいます。
一人はエアコン修理のお兄さん。そしてもう一人が鍵交換のお兄さんです。
どちらも感じの良い方で、「お客さん相手の商売がうまそうだなぁ」と思ったと同時に、「ブランドって何もファッションとかだけじゃなくて、こういうことだよね」と実感しました。
そのときのメモです。
そもそもブランドとは何か?
名前と機能の連想
一口にブランドといっても、定義がいろいろあって断定は難しいです。
僕はブランドについて「名前 ⇔ 機能 ⇔ 連想」の相互関係だと考えています。
例えば、「コカ・コーラ」という商品について、パッと思いつく言葉を並べてみると、
- おいしい (もしくは苦手とか)
- 茶色い炭酸飲料
- 甘い
- 赤い
- クリスマス
- パーティー
- 楽しい etc…
などを思いつきます。
ブランドの目的とは何か?
そしてブランドの目的ですが、一口に「これだ!」と言い表すのが難しいのですが…強いて言えば僕は「物を売るために必要なモノ」と考えています。
例えば「コーラを飲みたい」と思ったとき
- コカ・コーラを買おう
- ペプシコーラを買おう
- 安いノーブランドコーラを買おう
と、いくつか選択肢が出てきます。
ここではおそらく、9割の人は、1か2の選択肢を選ぶのではないでしょうか?
1〜3のコーラについて、値段と味に大きな差があるとは思えません。
実際に目隠しテストをしても、ほとんどの人は味の違いを認識できないようです(『コトラーの戦略的マーケティング, 83ページ』)。
それでも多くの人がコカ・コーラ (またはペプシコーラ) を買うのは、その名前に付随するプラスのイメージに頼って、購入という意思決定をしているからです。
すなわち「ブランドとは、商品を買ってもらうためのプラスイメージ」とざっくり解釈をしています。
ブランドと感じたお兄さん2人
さて話を戻しますと、僕が「これこそブランドだよなー」と感じた二人のお兄さんがいました。
エアコン修理のお兄さん
まずはエアコンを修理にきてくれたお兄さんです。
作業着をきていて、割と体がガッシリした肉体派の見かけでした。
パッと見、少し怖そう…とも感じたのですが、結構気さくに話しかけてくれて優しかったです。
また作業の合間に
「エアコンを買うならこのメーカーにしておきな!」
「ホコリは風の通りを悪くして、結露とか機能低下に繋がるから、面倒でも毎週フィルター掃除してな!」
「俺が使っているこの洗剤は、アルカリ性じゃないから、環境負荷が少なくて…」
など、「自分がエアコン修理にかける思い」の話が大変面白かったです。
ちなみにその時の話は「エアコン一筋20年の業者さんが教えてくれた、買うべきエアコン」に書いてたので、ご参照ください。
自分のエアコン知識を、素人の僕にもわかりやすく伝えてくれたことから、「この方はプロフェッショナルなんだろうな…」と感じました。
そして、もしまたエアコンの修理、清掃が必要になったら、絶対にこのお兄さんに相談したい! と思いました。
「これこそブランドだよね」という一例です。
カギ交換のお兄さん
もう一人がカギ交換にきてくれたお兄さんです。
カギ交換なんてどこも同じだろうし、誰に頼んでも一緒だろう…と思ってネットで調べていました。
そのときたまたま見つけた業者さんで、ネットの評判が「人柄がいい」だったので依頼を決めました。
で実際に会ってみたら
- すごく優しそう
- でも見た目はいかにも「職人!」って感じ
- 孫の運動会が楽しみらしい (ってブログに書かれてた)
- 技術も素晴らしかった
という「見た目 (職人!)、人柄 (週末は優しいおじいちゃん)、技術 (丁寧!)」が一貫した見事なブランドでした。
「また何かトラブルが起きたら、この方にお願いしたいなー」と思った (というか、カギの複製に困っていた友人に紹介してしまった) ので、完璧なブランドだと思います。
まとめ
ブランドっていうと服とか車を思い浮かべますが、何もそれだけでなくて「人 ⇔ スキル ⇔ 連想」が一貫していれば、ちゃんと成立するんだなーという好事例でした。
こんなブランドって素敵ですね。
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