展示会やデザフェスでの物販などでポストカードを飾る機会が多々あります。ポストカードを展示しようとするたびに「どこに飾るか?」というのが毎回悩みの種でしたので、思い切って折りたたみ式のポストカードスタンドを自作することにしました。
今回は設計図つきで、私の使用しているポストカードスタンドの作り方をご紹介いたします。
使用目的を定める
まず「何を目的として使用するスタンドなのか?」という部分をみっちり詰めます。使用目的が十分でないと作り直しになったり、「こうすれば良かった…」と後悔するものになってしまいます。
私がポストカードスタンドを使用する上で、最低限必要だった条件は以下の通り。
- ポストカードが横置きで3段入る
- 汎用性が高いサイズ設計 (※)
- 機内持ち込みサイズのキャリーケースに収納可能
- 予算5000円以内
これを踏まえた上で設計していきます。
汎用性が高いサイズ設計
私の考えた「汎用性が高い」というのは、すなわちほとんどの机に設置が可能という点。
最初にデザフェス、コミティア、その他フリーマーケットなどで出展時にレンタルできる机のサイズは? という点から逆算してサイズを決めました。
デザフェス、コミティアなどでレンタルできる机のサイズ
今回のポストカードスタンドは、100円ショップSeria社の「ウォールバー」の使用を前提としているため、スタンドの幅は30 cm固定です。大切なのは奥行きになります。
今回の調査によると、奥行きの狭いテーブルは45 cmがミニマム。すなわち45 cm以内であれば机に設置可能、かつ20 cm以下であれば (段差を作るなどして) 前後に並べることができます。
設計図
上の調査を元に、ポストカードスタンドのサイズは上の設計図のようにしました。
こちらは初めて作ったスタンドの設計図です。
厚さ1 cmの資材はかさばる、重いなどのデメリットがあったため、後にベニヤなどの薄くて軽い資材で作り直すことを検討しています。
こちらのポストカードスタンドは知り合いの切り絵作家様にお譲り致しました。
縦と横の比率のお話
綺麗な比率の長方形を作りたいときは、上の比率に従って縦横比を決めています。今回は台座が黄金比、スタンドがA版サイズ (だいたい2:3) を採用しました。
材料の買い出し
材料 (画像はスタンド2個分)
- 白木桐集成材 (設計図どおりの枚数)
- 1 cm角材
- ネジ 4本
- 蝶番 2個
- Seria社製「ウォールバー」 3本
- 塗料 (ラッカーより水性ペンキがおすすめ)
- 無印良品製 「針が細い画鋲」 1箱
木材は設計図通りのサイズで用意します。東急ハンズなどでは木材の加工サービスもありますので、ぜひ活用してみてください。
白木桐集成材は加工がしやすく、比較的安価で入手が可能。前に作った切り絵用の傾斜台も白木桐集成材で制作しています。
[関連記事]>>>【DIY】切り絵作業に使える傾斜台を自作 | 設計図つきで解説白木桐集成材は厚さが1 cmと持ち運び時にかさばり、少し重すぎるため、ベニヤなどの薄い資材での作り直しを検討しています。
ポストカードを立てかけるウォールバーはSeria社のものを使用しています。
[リンク]>>>Seriaウォールバーの固定には針が目立たないタイプの画鋲がオススメ。無印良品のものはシンプルなデザインで可愛いので気に入っています。
[リンク]>>>無印良品 | 針が細い画鋲 12個土台の作成
スタンドの土台から作っていきます。
ネジを打ち込む際にズレが生じないように、木工用ボンドやマスキングテープで固定箇所を仮止めしていきます。
木工用ボンドは塗ってすぐは修正可能、ネジを打った後はがっちりと固定できるためオススメ。先端が細いタイプのものが使いやすいです。
ボンドで仮止めしたら、設計図通り7 cmの幅でネジを打ちます。ストッパー1本あたりネジ2個も打てば十分固定されます。
横からみるとこんな感じ。角が気になる場合は塗装前にやすりがけしましょう。
土台の完成です。色はスタンドが完成した後、最後にまとめて塗りました。
スタンドの作成
2枚の板を蝶番で止めるだけのシンプルな作りになっています。
実際に作業している様子がこちら。
三角定規を当てて、きっちりと7 cmを図っていきます。
蝶番を打つときは、打っている最中に動かぬようマスキングテープで仮止めしました。あまり意味がなかったような気もします。
今回、蝶番で止める際にキッチリまっすぐになっていなかったため、左のように閉じたらずれる形になってしまいました…。
正しくは右のようにピッタリと揃います。
蝶番で固定する際にはまっすぐに固定できるよう、壁など垂直な面に板を押し付けながら固定すると良いことを学びました。
斜めになってしまった蝶番部分は、パテのように木工ボンドで穴を埋め、後ほどペンキで塗装してごまかしました。
写真ではラッカーで塗装していますが、なかなか思うように塗装できず、後ほど水性ペンキで塗り直しています。
ハケはスタンドを塗る用の太いもの、ウォールバーを塗る用の細いものがあると便利です。
ウォールバーの塗装
Seria社製のウォールバー (幅30 cm) を塗装します。塗装前にフック部分を外しておくと綺麗に塗装できます。
このあと、まとめてペンキで塗りました。
ポストカードスタンドの使い方
出来上がったポストカードスタンドは、土台に開いて立てて使用します。ポストカードは横置きで3段、縦置きで2段までディスプレイ可能。
ウォールバーの部分に値札などのメモを貼り付けて使用することもできます。
ポストカードスタンドの固定法
スタンドは折りたたみ式ですので、手が当たるなど力が加わると閉じてしまいます。スタンドに画鋲などを差し込むことで、固定することが可能。
また板と板の間に隙間がある分、間に在庫を隠したり、裏にお釣りを用意したりなどの使い方も可能です! めっちゃ便利!
後日、重さと分厚さがネックとなりこのスタンド自体は知人にお譲りしてしまいました。もの自体はとても気に入っていたので、ベニヤなどの薄い資材でまた同じサイズで作り直す予定です。ぜひ皆様もお試しください。
では、そんな感じで!
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