今月はじめにリメイク作品「ウェストミンスター寺院」が完成しました。
約1カ月間かかってようやく完成です。
こちらは、以前ブログでご紹介した「ウェストミンスター寺院」の複製切り絵になっています。
原画と複製
個人的な定義ではありますが、英国建築切り絵をやるうえで原画と複製という言葉を以下のように使い分けています。
原画
イギリスで撮影した建築写真をもとに、写真と紙を重ねて2枚同時に切り抜いて制作したもの。同じ写真でも切る人によって切り抜く場所や、影の残し方が異なるので、全然違った雰囲気の作品に仕上がります。
僕の作品は影を少なくし、可能な限り建物の彫刻などを再現するように制作するよう
心がけています。あとは1枚につながるように、パーツを切り落とさないようにしています。
原画の制作では、紙を2枚一緒に切るので細かい部分の制作に苦労し、切り抜く場所を一つ一つ考えながら制作するので、複製作品の1.5〜2倍時間がかかります。
複製
制作した切り絵をスキャン→左右反転→コピーし、1枚で切り抜いて制作したもの。
既に切る場所が決まっているので、機械的に作業を進めることができます。
また紙が1枚なので、切りミスることが少なく、作業スピードが圧倒的に速くなります。
ただし、原画制作のように「どこを切ってどこを残そうか」と考える楽しみは少なく、
原画以上に良いものに仕上げることができないので、達成感も少なくなります。
また、他の方の作品を勝手に複製することはルール違反なので、自分の作品の複製にとどめるようにしましょう。
制作時間
今回は下絵の準備から切り終えるまでに32時間かかりました。1日1時間作業して、30日で完成するぐらいのペースで進めました。
パーツ一つ一つが非常に小さく細かいので、切り抜きに苦労。
ただ、この作業スピードはかなり遅い方だと反省しています。
かのウォルト・ディズニーが天才と称された理由の一つとして、制作スピードが尋常ではなく早いというものがありました。
制作者にとって、制作スピードとは評価の一つになります。より早く、たくさんの作品を生み出せるよう頑張りたいです。
不幸な事故
この作品は2月から制作を始め多のですが、完成が4月と遅くなりました。
その理由の一つに、以前少しだけご紹介したある不幸な事故があったのです。
調子の悪い日は、本番で成功するための調整日というお話 – モノクロの生活
複製切り絵は、下書きが裏にくるように制作するので、下絵となる原画のコピーを左右反転させ、印刷しなければなりません。
こういう作品を作りたければ、
こういう下絵を用意して切っていく必要があります (わかりにくい下絵ですみません…微妙に左右非対称になっています)。
まぁすでにオチは見えていると思いますが、下絵反転し忘れていました。
ここまでの作業時間10時間が無かったことに。
こういう間違いを犯さぬよう、くれぐれもみなさま気を付けてください。
デザインフェスタVol. 45に向けて
今年に入って複製切り絵3作品目ですが、全てはデザインフェスタVol. 45に出展するための作品です。
あと1作品、切り絵作品を準備したいと考えているので準備頑張ります。
そろそろ本格的にデザフェスの告知していきたいですね。
では、そんな感じで!
コメントを残す