先日のデザインフェスタが終了してからは、その後の事務作業や備忘録の作成 (ブログ更新) などに追われ、なかなか作業できていない状況でした。
ところが、個展開催まで3ヶ月をきっております。
これはさすがに作業も進めねば…と思っていたところで、次のような本を読みました。
内容は「集中力」を得るためのテクニックがぎっしり詰まったノウハウ本で、今回はその中から「すぐに実践でき、効果が高そう」と思える6つを厳選し、切り絵作業に応用しました。
1. 場所
「良いアートは、良い環境から」なんて言われることもありますが、作業しやすい環境を整えておくことは重要だと感じています。まずは基本となる場所づくりから。
作業に集中する場所作りを行う上で、ルールは次の2点のみ。
- 作業に関係ないものは机の上に置かない
- 特にスマートフォンを目につくところに置かない (タイマーはタイマー機能付きのみ)
昔からよく言われている通り、モノが散らかっている部屋や机は集中力を奪います。(中略) 部屋や机をきれいな状態に保っておくこと。「片づけ」は、集中力を起動するスイッチになるのです。
メンタリストDaiGo「自分を操る超集中力」
今回私は作業に没頭するため、机の上からパソコンを撤去しました (押入れにしまいました)。まずは周辺の環境を整えていきます。
スマホやケータイをはじめ、注意をそらすものは断捨離する。これが集中力を起動させる「場づくり」の基本となります。
メンタリストDaiGo「自分を操る超集中力」
特にスマホは機能がありすぎてついつい手にしたくなるので、マナーモードにした上で引き出しの中にしまいました。目につかないところにしまうだけでも効果を実感できます。
今回は後述するようにタイマーを使用するのですが、タイマーはタイマー機能だけ備えたものを使用しました。
2. 音
音に関しては本の中であまり詳しく紹介されていなかったのですが、 無音よりは少しガヤガヤした方が人は集中しやすいらしい。
私の場合は作業用BGMの「雨とカミナリの音」を延々とリピート再生して聞いていました。
【作業用BGM】雷と雨音1時間/Rain and Thunder sounds 1 hour/Nature sound
3. 時間
「時間」では、作業と休憩をもっとも効率のいい時間配分にしていきます。
今回は本文で「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれていた時間配分を採用。これは25分の集中と5分の休憩を繰り返すというテクニックです。
「25分切り絵作業→5分休憩を1サイクル (30分間)」とし、最低2サイクル以上で行います。
5分の休憩に関しては後述の項目「休憩」で詳しくお話しますが、25分間はタイマーがなるまでとにかく作業に没頭します。またタイマーが鳴ったら、どんなにキリが悪くてもすぐに5分間の休憩に移行することが重要。この「なんだか少しやり残している感」というのが後半で集中力を持続させる活力となります。
4. 休憩
作業と同じぐらい「休憩」は重要な項目です。
この「休憩」は5分間で一息つくというよりも「次の作業効率を最大限に高める休憩」にすることを意識。具体的には「無意識になれる5分間を作る」ということ。理由は本文中で確かめていただくとして、休憩の項目は次の3種類、それぞれサイクル毎に自分の好きなものを選んで行います。
- 瞑想
- 蒸しタオルで目を温めて休める
- 公園まで軽くウォーキング
それぞれ詳しくご紹介いたします。
瞑想
やり方は非常に簡単で「床に座り、何も考えずに呼吸に集中する」だけ。
だけといっても、実際人間何も考えないというのは案外困難なので次から次へと雑念が押し寄せるのですが、それを押さえつけて集中します。
瞑想というとなんだか怪しいイメージがあるかもしれません (私はありました) が、集中力に関与する脳の前頭葉皮質、灰白質を活性化させるトレーニングと捉えます。
瞑想に関する研究報告は多数ありますが、今はスポーツメンタルトレーニングやスタンフォード大学でも推奨されていたので、集中力を鍛えるために導入しました。
興味のある方は個別に調べてみると、面白いかもしれません。
蒸しタオルで目を温めて休める
本文ではパソコン作業やスマホなど目を酷使してる人ほど目を休めましょうと書かれていましたが、切り絵も細かい作業の連続です。
酷使した目を少しでも休めるため、温めたタオルで血管をほぐし、目の疲れを取り除いていきます。
どんなにやる気があっても、目が疲れると集中力が続きません。これは脳が疲れているのではなく、情報の入り口である目の疲れが集中することを妨げているからです。
メンタリストDaiGo「自分を操る超集中力」
目、大事!
こちらは開封してすぐ温まるタイプ。学生時代にお世話になっていました。
公園まで軽くウォーキング
近くの公園まで5分程度の散歩をします。本文の中では20分の運動と同等の効果が得られる「グリーンエクササイズ」として紹介されていましたが、公園など緑に触れられる場所まで5分間散歩し、気分をリフレッシュさせる方法です。
(緑の中を歩くことは) ただウォーキングマシンで歩いただけの人に比べて血圧や心の状態が上向く、というデータが残りました。(中略) 運動を始めてから最初の5分で得られる刺激によって脳が感じていた疲れが取れていくこともわかっています。
メンタリストDaiGo「自分を操る超集中力」
汗をかいて疲れるまで (運動を) やる必要はなく、軽いエクササイズの方が激しい運動よりも効果が高く、即効性があるとのこと。
確かに作業の合間に公園を散歩するだけで気分がリフレッシュされます (プラシーボ効果の可能性もありますが)。
作業の合間に散歩を挟むと、とても気持ちが良いものです。個人的には水の音が好きなので、小川とか噴水のある公園が好きです。
加えて、朝起きてから20分程度の散歩し、日の光を浴びることで一日の活力を養う効果が得られるとのことだったので、今回の作業会では目覚めてから20分間の散歩を導入しました。
5. 食事
今回は集中力を身につける食事ということで、本の中から次の3点を導入しました。
- 間食は低GI食品のナッツ類
- コーヒーは昼食の後、昼寝前のタイミングで
- 作業中の飲み物は「水」
脳はブドウ糖を唯一の栄養源として利用するため炭水化物の摂取は重要ですが、炭水化物の摂取による血糖値の変化、血糖値が下降する際に集中力が途切れるそうです。
私自身はこの辺の生理学的知見には深くないので、とりあえず今回は本文に従って血糖値の変化が比較的穏やかな低GI食品というのを集中力の切れる昼食〜夕方にかけて摂取することにしました。
本文では低GI食品がいくつか紹介されていましたが、比較的安価で入手が簡単な「無塩ナッツ」を今回の作業の間食に選びました。
また、私はコーヒーが大好きで、普段作業するときは必ず用意していたのですが過度なカフェインの摂取が集中力に影響を及ぼすとのことだったので、今回は我慢。
(適量) 以上のカフェインの摂取は脳への刺激が過剰になり、メリットよりもデメリットのほうが大きくなってしまいます。
メンタリストDaiGo「自分を操る超集中力」
その代わり昼休憩、昼寝前にコーヒーを1杯のみ、昼寝後カフェインが効いてきたころにスッキリとした状態で作業を始められるようにしました。
なんだか受験勉強をしていた頃を思い出します。
ただし水分は摂らないと集中力は低下するそうなので、作業間の休み時間に水を飲めるようにしました。目安は1〜2時間にコップ1杯ほどの水分を補給する程度。
実際の作業スケジュールと結果
今回計画した作業会のスケジュールがこちら。
お昼休みは15分の予定でしたが、つい気持ちよくて1時間ぐっすり寝てしまいました。
それでも計13時間作業できますし、25分毎に休憩が入っているので13時間の疲れが軽減されます。
間違いなく1時間毎に休憩を挟むよりも作業効率がアップしました。すごい。
で、実際の作業はどれぐらい進んだかと言いますと…
開始地点はこちら。
図案はお見せできないのですが、おおよその到達度は上のような感じで、自身の経験に基づく作業スピードでいくと、目標は27%付近、順調にいって30%程度と予想。
そして結果は…
達成しました (こんなにうまくいくと思ってなかった)
いやぁ、集中力ってすごい。
皆さんもぜひこちらの本を手にとって、集中力を手に入れてみてください。
オススメです。
では、そんな感じで!
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