ファイルの整理に悩む方は多いですが、特にデザイナーさんやイラストレーターさんなど、クリエイティブ系のお仕事でお困りの方が多いようです。
そこで完全デザイナー向けに、ファイルの整理方法についてまとめました。
目次
大切な【3つのルール】
個人・チームを問わず、ファイル命名で重要なことは3つあります。
- ファイル名の先頭は【番号】または【日付】
- 階層を深くしない
- ルールを自分・チームで統一する
1. ファイル名の先頭は【番号】または【日付】
ファイルやフォルダの命名は、【番号】または【日付】からつけるのが重要です。
これはファイルを迷子にしないため、大切なルールとなります。
階層上位では【番号】、下の階層ほど【日付】を使用すると便利です。
なぜ番号をつけるのか?
名前順にしたとき、ファイル名が綺麗に並ぶからです。
番号は三桁で表記し、「数字+アンダーバー (001_)」で表記します。
例) 写真、イラスト、下書き の順にファイル名をつけるとき
001_写真
002_イラスト
003_下書き
最初の番号を「001_」にしている理由は、「1_」「2_」のように一桁を使ってしまうと、10以上の数字から順番が入れ替わってしまうからです。
例) 1から10まで順番に名前をつけた場合
1_
10_
2_
3_
よって、最初から二桁以上の数字を使うことが望ましいと言えます。
僕の場合は三桁ですが、二桁や四桁でも問題はありません。お好みでご使用下さい。
なお名前順にすると、「000_」は一番最初、「999_」は一番最後にきます。
僕は【000_一時保管】を、【999_未分類】のように、特別なフォルダとして使っています。
フォルダ名に日付を使うとき
更新日時順に並べたいときに使用します。
例えば
- デザイン案など、日に応じて更新されるファイル
- 昔のファイルに戻れるように、過去データを保存しておきたい
などは時系列順で並ぶと、最新版が最後にくるので、わかりやすくなります。
ファイル名からの命名をオススメしない理由
よく【ファイル名-日付】というフォルダ名のつけ方をする方がいらっしゃいますが、個人的にはあまりオススメしておりません。
というのも、例えば【ファイル名_日付-01】など最後にハイフンがつくと、順番が入れ替わってしまい、最新ファイルが迷子になる可能性があるからです。
2. 階層を深くしない
「細かく分けた方が、わかりやすいだろう」は、一番やりがちなミスです。
なぜなら、人は忘れる生き物だからです。
気合いを入れてファイルを細かく分類しても、日が経つにつれ、忘れてしまうことがほとんどです。
それよりは上のように、シンプルな階層にした方が汎用性が高いです。
また脳科学的には3フォルダ、4回クリックで目的のファイルにたどり着くを目安にすると、わかりやすい分類となります (マジックナンバー 4±1の法則)。
詳しい話はこちらの記事をご参照ください。
[関連リンク]>>>Yayoi Kuronuma | 【整理術】ソフト不要! 4回クリックで目的ファイルに達する分類法3. ルールを自分・チームで統一する
そもそもフォルダを分類する理由は何でしょうか?
それは「必要なファイルをとっておき、使うときに取り出せるようにするため」です。
なので上記の目的を達成できれば、基本的にはどんな分類をしても良いと思っています。
そのためには、
- ファイル名の先頭は【番号】または【日付】
- 階層を深くしない
というルールを徹底すれば、基本的な整理整頓はできるでしょう。
しかし本当に大切なのは、チーム・自分で決めたルールを守ることです。
そして実際に運用していくうちに、
「こっちの方が使いやすい」
「こう工夫した方が良くなる」
と気づいたとき、なるべく早い段階でルールを修正した方がいいです。
ルールが固定化してしまうと、後から修正するのはとても大変です。
使用初期からルールを考え徹底し、自分たちなりに使いやすい方法を模索しておくことが大切です。
次からチームや個人でのフォルダ整理の話に移ります。
チーム or 個人のフォルダ分類
デザイナーといっても、チームで活動しているか、それともフリーランスのように個人で活動しているかによって、最適なフォルダ分類は変わってきます。
個人のデザイナー向け
チームでない場合、自分にとってわかりやすいことが一番重要です。
そのためルールは、出来るだけシンプルでわかりやすい形を目指しましょう。
上で紹介したように
- ファイル名の先頭は【番号】または【日付】
- 階層を深くしない
- ルールを自分の中で統一する
を実践するだけで、だいぶ使いやすくなるはずです。
記事の最後の方に「フォルダ分類案」を載せたので、ぜひそちらを参考にしてみてください。
チーム向け
チームの場合、お互いがファイルにアクセスする機会が増えます。
そのためチーム同士でいつでも、自由に、すぐファイルを取り出せるルールの運用が重要です。
フォルダ分類のルールは、基本的に
- 階層を深くしない
- ファイル名の先頭は【番号】または【日付】
- ルールを自分の中で統一する
で一緒ですが、フォルダ分類のフレームに工夫が必要になります。
お客さんから直接仕事を受け取る場合
営業さんを介さず、直にお客さん (企業) とやり取りする場合は、企業名からフォルダを分けていく方法がオススメです。
- 企業名 > 年月日 > 各プロジェクト
- 年月日 > 企業名 > 各プロジェクト
などが挙げられます。
また企業名が多く、ファイルが埋もれてしまうときは、
- 001_あ行
- 002_か行
- 003_さ行
のように、検索を挟ませる方法もあります。
営業さんを介して仕事を受け取る場合
営業さんを介して仕事を受け取る場合、大きな分類として営業さんの名前から始める方法もあります。
- 営業さん名 > 担当企業名 > 各プロジェクト
- 営業さん名 > あ行 > 企業名 > プロジェクト名
などで分類できます。
ただし検索を加えると階層が深くなるので、できるだけ浅い階層を目指した方が良いです。
担当デザイナー別に分類する場合
企業名や営業さん名の他に、大きく分類する方法としてデザイナーさんごとに分類する方法もあります。
- デザイナー名 > 担当企業 > プロジェクト
- デザイナー名 > 検索 > 担当企業 > プロジェクト名
といった分類方法になります。
フォルダ分類の例
さて、ここまでいくつかフォルダの分類方法について、述べてきました。
最後にいくつか例をご紹介いたします。
分類法を組み合わせて、使いやすいオリジナルルールを目指して、いろいろテストしてみてください。
ただ注意点として、組み合わせを作る際も、出来るだけ2-4階層に収まるよう、分類するのがオススメです。
1. 営業名 > 担当企業名
デザイナーさんとお客さんの間に営業さんが入るケースで、担当営業さんの名前から分類する方法です。
2. 企業名 > 営業所名 > 年月日
お客さんの中で、さらに営業所が細分化されているケースを想定しています。
企業名が多くなりすぎる場合、一つ上の階層に【あかさたな順】ファイルを作った方がいいケースもあります。
ここは使いやすい方法を選択してください。
3. チーム名 (デザイナー名) > 仕事ジャンル > 年月日
仕事を担当しているチーム、またはデザイナー名から分類する方法です。仕事もお客さんで分けず、仕事のジャンルで分類する方法のケースです。
4. 年月日 > 企業名 > プロジェクト名
第一階層に年月日をおいたケースです。
年単位で短期的に仕事が変わるケースに応用できます。
5. 検索 > お客さん名 > プロジェクト名
お客さん名が多すぎてファイルが増えてしまう場合、「あかさたな」などの検索を上の階層に持ってくると検索性が上がります。
ただしその分クリック回数が増えるので、不要であれば無理して入れる必要はありません。
おまけ: ファイル名で避けた方が良い文字
パソコン上で不具合を起こさないよう、使用しない方が良い文字、または使用できない文字もあります。
- ¥: 円記号
- /: スラッシュ
- :: コロン
- *: アスタリスク
- ?: クエスチョンマーク
- “: ダブルクォテーション
- <>: 不等号
- |: バーティカルバー
これらの文字はファイル名として使えません。
[参考]>>>ファイルやフォルダーの名前に使用できない文字について [参考]>>>ファイル名に使わない方が良い文字また個人的に
- .: ピリオド
- : 半角スペース
も控えています。
「. (ピリオド)」は「.jpg」「.pdf」などの拡張子と混在しやすく、「 (半角スペース)」は入っているのか入っていないのかわかりにくいからです。
まとめ
ここまでデザイナーさん向けのフォルダ分類法について述べてきましたが、基本は
- ファイル名の先頭は【番号】または【日付】
- 階層を深くしない
- ルールを自分・チームで統一する
というルールの徹底にあります。
ご自身で使いやすい形を探してみてください。
何かご質問等があれば、コメント欄にて受け付けております。
お気軽にご質問などをお寄せください。
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